このたび、2026年4月より、関係者の皆様のご理解とご尽力により、新潟大学大学院医歯保健学研究科を開設いたしました。これまでの医歯学総合研究科と保健学研究科を統合し、医学・歯学・保健学を横断する新たな大学院教育・研究組織としてスタートできましたことを、大変光栄に思っております。
現在、医療を取り巻く環境は大きく変化しています。少子高齢化の進展、医療技術やAI・データサイエンスの急速な発展、地域医療体制の変化、さらには新興・再興感染症への対応など、従来の専門領域のみでは解決できない課題が山積みとなっています。加えて、これらの課題に取り組むためには、医療分野にとどまらず、工学、情報科学、人文社会科学など、多様な分野との融合が不可欠です。そのような複雑な時代に求められるのは、高度な専門性に加え、分野横断的な視点、多職種連携能力、そして社会実装を見据えた研究力を兼ね備えた人材です。医歯保健学研究科では、新たに創設された新潟大学大学院総合学術研究科と連携をとりながら、分野横断的な教育・研究を推進し、複雑化する社会課題を解決できる次世代リーダーの育成に取り組んでまいります。
本研究科では、「自律と創生」という本学の理念のもと、医学・歯学・保健学を融合した教育研究体制を構築しました。博士課程、博士前期・後期課程を通じて、専門性を深めながらも、分野を越えて学び合う教育を推進します。そして、目まぐるしく変化する現代社会のニーズに対応した教育・研究を展開し、地域社会から国際社会まで幅広く貢献できる研究者・高度専門職業人の育成を目指してまいります。
本学は、文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択され、「脳といのち」「食と健康」を重点領域として、研究力強化と国際展開を推進しています。医歯保健学研究科は、このJ-PEAKSの中核を担い、医療・生命科学分野における研究創出と社会実装をこれまで以上に加速してまいります。
加えて、本学は文部科学省「未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業(FLAGS)」にも採択されました。FLAGSは、高い国際性と実践力を備えた博士人材を育成のための大学院改革事業で、本学では、「グローバル社会を牽引する博士イノベーター育成大学院拠点」を掲げ、分野横断型教育を基盤として、「総合知」を創出できる人材育成を進めています。その実現に向けて、医歯保健学研究科では、特に国際交流を加速するための組織改革、大学院教育を担う指導者育成のためのFaculty Development Programの創設、さらに大学院の魅力ある研究成果を社会へ継続的に発信する新たな場の整備などを進めてまいります。
本研究科は、地域に根ざしつつ世界への発信を可能とする新潟ならではのユニークな大学院として、多様な学生、研究者、医療専門職が集い、共に学び、共に挑戦する場でありたいと考えています。未来の医療と健康社会の創造に向け、教育・研究・社会連携をさらに発展させ、皆様のご期待に応えられるよう一歩一歩確実にその歩みを進めてまいります。
皆様のご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。
